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2018/07/13 08:54

夏河2日目。
この日はこの町最大の見所ラプラン寺見学へ行きます。
創建は1709年、この地方のチベット仏教の中心となる寺院です。
総面積86万平方メートルの敷地に仏殿や学院が立ち並んでいます。
朝の通りではまだワンコ達が寝ています。
平和な光景。


ヤンジも一緒に行くということで、宿を出ますが雨が降って来たのでカフェで雨宿り。
この間に彼女からいろいろとここでの話を聞きます。

ヤンジはここへ癒やしを求めてやって来るわけですが、長く宿にいるだけにいろいろと見えてくるものがあり、
この小さな町の人々とは違った視点から宿の手助けをしようとした結果、
”頼られすぎて宿に縛られてしまってなにしに来たんだか分からない。だから今日は一緒に外にでるの”
と言っていました。でも、目まぐるしく動いて宿に貢献する様子をジョークを交えて話す彼女はとても楽しそう。
おかしくて笑ってしまいます。人助けをせずにはいられないよう。

新人フロントのウリカにもいろいろと人生のアドバイスをしているのです。
そのウリカは、失恋で傷心して住んでいた町を離れてここに来たんだ、と言っていました。
可愛くて、穏やかで優しいウリカ、これから良いことあるよ。


少し雨が弱まったので、カフェを出て境内に入ります。
ここは、入り口にゲートがあったりするわけではないので自由に入ることができます。
ただ一部の建物は有料です。


前日のお坊さんからの情報でこの日は、この仏殿で一同にお経を上げる儀式の日だそう。
私達が着いたときには、少年僧が集まりお経を唱えていました。
ほんとに小さな子もいます。
親が決めた道なんだとヤンジが言います。


遠くから望遠で撮らせてもらいました。
日本の中高生と変わらない、でもかけ離れた世界に生きる少年たち。


遠い世界観にいろいろと考えながらお経を聴いていると、一斉に中へ移動しはじめました。
この間にカレーを一緒に食べた彼もやってきて、私達に気づいてくれました。

このあとの内部は撮影できませんが、押し寄せる巡礼者の波に乗って、行くよ!とヤンジ。
もみくちゃになりながら中へ。
そこはまさにテレビで観たというか聴いたことがあるボワ~っと言うお経の大合唱の世界。
薄暗い中に見えるのはどこまでも赤い僧衣と黄金の仏像。
ぎゅうぎゅうの人の波に流されつつ、立ち並ぶ仏像に手を合わせながら時計回りに1周しました。
とても神聖な空間でした。


外に出ると雨は上がっていました。

ここは聖地のため多くの巡礼者が祈りにやってきます。
この日までに見たどのお寺とも比較にならない程の人の多さです。


そんな特色のある場所だけに、見学といえば聞こえは良いけれど "観光” にやってくる人も多くなります。
私達もそう。


修行の世界にいる彼らにとって私達はどんな存在なんだろうかと考えました。


日本でも有名なお寺や神社にはたくさんの観光客も来れば、お参りに来る人もいます。
が、日本のそれとは根本的な何かが、そのスケールの大きさが違う、そんな世界でした。


次はここへ。塔に登ります。


ヤンジは前にも来たことがあり、その時に "柵もないのにお坊さんが冗談で私を押した!” 
とキレるくらい結構高いです



今こうして振り返ってみると、ここはまだまだ見きれていません。
また行きます!


塔を降りて向こうの高台を目指します。


登りながら、下の方にワンコの群を発見。


高台から。ほんとにまた来よう。
その時にこの町に外国人立ち入り規制がかかっていませんように。
じわじわとそういうところが増えてる気がするので。


宿に帰りきのうのカレーの残りで昼ごはん。
その後ヤンジがまた別のお坊さん友達にチベット語をならうというので、同席させてもらいました。
先生はとても平和的なオーラをまとった若いお坊さんです。
文字が複雑。日本語は50音ですがチベット語は30音だそうです。
時々似たような発音があっておもしろかったです。


この日の夕食。
またヤンジに誘われてお坊さん夕食会。
チベット語を教えてくれた彼と、もうひとり年配のお坊さんです。
この年配のお坊さんとヤンジの出会いの話がまた笑える話で、そのときは笑えなかっと思いますが、
時間がたってこんなに笑える話になるなんて彼女は笑いの宝庫です。
ヤンジがこの町に来て知り合いもなく、体調を崩してカフェで泣きそうになっていたところを
助けてくれたのだそう。その詳細がおもしろすぎるのでした。


かわいいパンダのお皿。私がかわいいというと、同時にヤンジもカワイイと。
今やカワイイは世界共通語。
旅の間何度か食べた青梗菜の炒めもの。
炒めただけなのにすごく美味しいのです。
青梗菜をこんなに美味しいと思ったことはないと思います。

チベット人の印象を聞かれたので、ここに来るまでにもいろいろ助けてもらった、とてもオープンで親切だ、と言うと、
若いお坊さんはわざわざメモってくれていました。
年配のお坊さんはチベット人も日本人も元は同じところから誕生したんだよ、というようなことを言っておりました。


隣の席には、部活帰りの高校生みたいな少年僧のグループがもりもり食事中。
私が日本人だと分かると、ちょうどワールドカップの最中だったこともありサッカーの話を振ってきますが、
ごめんね、詳しくないのです。。。
彼らはスマホでいろいろ日本人選手の画像を見せてくれました。
ここでもサッカーは人気スポーツ、日本人選手も彼らに人気のようでした。


夕食を終えて、お坊さん2人にさようなら。
いい時間をありがとうございました。


そしてここからは、きのうのメンバーに宿の女将も加わって夜会。
ヤンジがマッサージが得意なんだと女将をもみほぐします。
靴べらのようなものでガシガシと。
やってみる?と言われてお願いしてみると、背中を渾身の力でガシガシこすり、これが効いてる証拠だと、
うっ血状態の背中の写真を撮って見せてくれました。
そしまだ、終わってないとTシャツの襟首引っ張りまくりで思いっきりやってくれました。
ウリカも、体調不良を治してもらったんだよ、と言っています。
のびたTシャツを見るたびにヤンジを思い出すでしょう。


そして夜会は、めちゃくちゃなチベタンダンスの場となり皆で大笑い。
唯一のチベット人女将は流石に歌も踊りも上手でした。

何時までそうしていたのか分かりませんが、そろそろお開きでおやすみなさい。
この日は宿泊客も少なく静かな夜でした。

















アトリエ サハラ

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